オランダの名門 フェイエノールト で、日本人初となるリーグ得点王に輝いた 上田綺世 。
今季25ゴールという圧巻の数字を残し、ついに“世界基準のストライカー”として大きな評価を受ける存在となった。
しかし、ここまでの道のりは決して順風満帆ではない。ユース昇格を逃し、高校では補欠スタート。海外移籍後も苦戦を経験しながら、一歩ずつ進化を遂げてきた。
『情熱大陸』では、そんな上田選手の素顔と哲学に密着。番組を通して見えてきたのは、「ただの点取り屋」ではない、現代型ストライカーとしての強さだった。
この記事では、上田綺世選手がなぜ世界で覚醒したのか、その転機や進化の理由を詳しく解説していく。
上田綺世がフェイエノールトで得点王に輝く
日本人初の快挙となった25ゴール
上田綺世選手は2025-2026シーズン、フェイエノールトでリーグ25得点を記録し、オランダリーグ得点王に輝いた。
日本人選手がヨーロッパ主要リーグで得点王を獲得するのは極めて珍しく、そのインパクトは非常に大きい。
しかも上田選手のゴールは、単なる“ごっつぁんゴール”ではない。
相手DFの裏へ鋭く抜け出す動き、空中戦の強さ、ワンタッチで仕留める決定力。さらに、ハットトリックを達成するなど爆発力も兼ね備えている。
『情熱大陸』でも、前半だけで3得点を奪う圧巻の試合が紹介されていた。
まさに、チームの攻撃を背負うエースへと成長した姿だった。
“泥臭いのに美しい”ストライカー
上田選手のプレーは、派手なドリブル突破で魅せるタイプではない。
むしろ特徴は、“泥臭さ”にある。
ゴール前で身体を張り、相手DFと激しく競り合いながらも、最後にはきっちりネットを揺らす。そのプレーは、海外で高く評価される典型的なセンターフォワード像とも重なる。
一方で、シュートの軌道やゴールへの入り方は非常に美しい。
力任せではなく、相手GKの逆を突く冷静さやコース取りの巧さがあるため、「泥臭いのに美しいストライカー」とも言える存在だ。
日本ではテクニック型FWが注目されやすいが、欧州では“試合を決める力”こそ最大の武器。
上田選手は、その価値を結果で証明している。
上田綺世はなぜ世界で覚醒したのか?
転機は「ポストプレー」への挑戦だった
上田選手が大きく進化した理由として挙げられるのが、「ポストプレー」の習得だ。
ベルギー移籍当初は、海外特有の激しいフィジカルやプレースピードに苦しんだ。
日本時代は“点を取る役割”が中心だったが、欧州では前線で身体を張り、味方の攻撃の起点になることも求められる。
そこで上田選手は、徹底した体づくりに取り組む。
当たり負けしないフィジカルを身につけたことで、背負うプレーが安定。ボールを収められるようになり、味方との連携も大きく向上した。
この“ポストプレーの進化”こそが、フェイエノールトでの覚醒につながったと言えるだろう。
得点だけではない“万能型FW”へ進化
現在の上田選手は、単なるゴールゲッターではない。
前線で時間を作り、味方を生かし、自らもフィニッシュへ入る。現代サッカーで求められる“万能型FW”へと進化している。
特に欧州では、センターフォワードに対して守備やリンクマン的役割も強く求められる。
その中で上田選手は、
- 攻撃の起点になれる
- 前線でボールを失わない
- 空中戦で競り勝てる
- 決定機を確実に決める
という総合力を身につけた。
だからこそ、フェイエノールトという名門クラブでも絶対的な存在になれたのだろう。
「無双感はない」冷静さが強さだった
得点王という結果を残しながらも、上田選手本人は「無双感は感じない」と語っている。
ここに、彼の強さがある。
調子が良い時でも慢心せず、逆に得点が止まった時も必要以上に焦らない。
『情熱大陸』では、「ズレはあるが焦りはない」という繊細な感覚についても語っていた。
一流選手ほど、自分の状態を客観視しているものだ。
好不調を感覚的に分析し、微調整を繰り返す。その冷静さがあるからこそ、大きなスランプに陥らず結果を出し続けられるのだろう。
挫折を乗り越えてきたキャリア
ユース昇格できず補欠スタート
現在は日本代表のエース候補とも言われる上田選手だが、もともとエリート街道を歩んできたわけではない。
Jリーグのユース昇格を逃し、進学した高校でも最初は補欠スタートだった。
そこから地道に努力を重ね、少しずつ実力を伸ばしていく。
この“這い上がる経験”が、現在のメンタルの強さにつながっているのかもしれない。
法政大学時代には一気に注目を集め、日本代表にも大学生ながら招集された。
鹿島アントラーズで得点感覚を磨く
プロ入り後は、鹿島アントラーズ で才能を開花させる。
加入初年度から出場機会を得ると、ゴール前での嗅覚と決定力を発揮。3シーズン連続で2ケタ得点を記録した。
鹿島で磨かれたのは、“勝負強さ”だった。
常勝軍団として知られるクラブでプレーした経験が、「結果を求められる重圧」への耐性を育てたのだろう。
そして、その経験が海外挑戦への大きな土台になった。
ベルギー時代の苦労が現在につながった
海外移籍後、最初から順調だったわけではない。
ベルギーでは慣れないプレーや戦術への適応に苦しみ、思うような結果が出ない時期もあった。
だが、その経験があったからこそ、“欧州基準”を身体で理解できた。
フィジカル、スピード、プレッシャーの強さ。日本との違いに直面しながらも、それを受け入れて進化した。
この苦労が、フェイエノールトでの飛躍へつながっているのは間違いない。
情熱大陸で見えた上田綺世の素顔
家族を大切にする優しい父親
番組では、ピッチ外での穏やかな一面も映し出されていた。
妻はモデルの 由布菜月 。2026年4月には娘も誕生している。
食事シーンでは、妻の手料理を美味しそうに食べる姿も印象的だった。
世界で戦うストライカーでありながら、家族との時間では柔らかな表情を見せる。そのギャップも、多くのファンを惹きつける理由だろう。
“点を取ること”への哲学
番組終盤では、「点を取ることは究極の目標なのか?」という問いも投げかけられていた。
ストライカーにとってゴールは最大の使命だ。
だが上田選手は、単なる個人成績ではなく、“チームを勝たせること”に重きを置いているようにも見えた。
だからこそ、得点だけでなくポストプレーや守備にも全力を尽くす。
その姿勢には、現代型ストライカーとしての誇りがにじんでいる。
まとめ
上田綺世選手は、もともと完成されたストライカーだったわけではない。
ユース昇格を逃し、補欠を経験し、海外で苦戦しながらも、一歩ずつ課題を克服してきた。
そして大きな転機となったのが、「ポストプレー」と体づくりだった。
得点だけではなく、前線で攻撃を成立させる万能型FWへ進化したことで、ついにフェイエノールトで得点王という偉業にたどり着いたのである。
『情熱大陸』では、そんな上田選手の強さだけでなく、冷静な思考や家族思いの一面も映し出されていた。
日本サッカー界が待ち望んだ“世界基準のストライカー”は、数々の挫折を乗り越えた先に生まれた存在なのかもしれない。
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